有名マッチングアプリはサクラなし!ただし怪しい会員には要注意
インターネットで「マッチングアプリ」と検索するとサジェストワードに必ず表示されるのが「サクラ」です。
実際、口コミにも「マッチングアプリの○○でサクラの被害に遭った」と書き込んでいる人も。
マッチングアプリ未経験者の人であれば「サクラがいるの?」と心配になることでしょう。
果たして、マッチングアプリには本当にサクラがいるのか?
また、サクラ以外に気を付けなければいけない会員はいるのか?
この記事では、これらの点についてご説明します。
有名マッチングアプリにサクラはいない
マッチングアプリのサクラに関してはたくさんの噂がありますが、編集部が知る限り、ちゃんと認可を受けて運用している有名マッチングアプリにサクラはいません。
「認可を受けている」とはインターネット異性紹介事業届出を出しているということであり、たいてい公式サイトのトップページに登録番号が記載されています。
このインターネット異性紹介事業届出が済んでいないマッチングアプリはすべて違法です。
Yahoo!やGoogleでマッチングアプリと検索しても上位表示されませんが、アダルト系のサイトからリンクで誘導された場合などは要注意。
そのマッチングアプリ名をAppleIDやGooglePlayで検索し、公式アプリが配信されていないようであれば手を出さない方が無難です。
サクラがいるという口コミは投稿者の勘違い
後述しますが、有名なマッチングアプリにサクラがいないと断言するにはそれなりの根拠があります。
にもかかわらず「サクラがいる」という口コミが散見されるのは、投稿者による勘違いが原因です。
マッチングアプリを利用していると、いくらアプローチしてもなかなかデートしてくれなかったり、マッチングしたのに一度も連絡をよこさなかったりする女性が大勢います。
この「マッチングしたのに出会えなかった」という経験がサクラ疑惑を生んでしまうのです。
実際には単に女性から気に入られなかっただけ。
サクラとは「公演主催者や販売店に雇われて客や行列の中に紛れ込み、特定の場面や公演全体を盛り上げたり、商品の売れ行きが良い雰囲気を作り出したりする者を指す隠語」ですから、デートできないからといってサクラだと主張するのは間違いなのです。
マッチングアプリにサクラはいないと考える理由
マッチングアプリにサクラがいないと考える根拠は次の通りです。
- ●サクラを雇わなくても十分な会員数がある
- ●サクラを使うと赤字になる
- ●サクラの求人広告が見つからない
- ●月額固定制のマッチングアプリではサクラは必要ない
会員数が伸びておりサクラを雇う必要がない
サクラが必要になる理由の一つは会員数が少ないから。会員数を多くみせかけることで男性の有料会員化を促す必要があります。
しかしながら、知名度のあるマッチングアプリは一般的な広告をうつだけで会員数を伸ばすことが可能です。
最大手のペアーズなどは累計会員数が1,000万人を超えるほどの勢い。
同じく大手の一角であるタップルは「毎日5,000人以上の新規会員がいる」と発表しています。
まっとうな広告をうつだけでこれだけの会員数を獲得できるわけですから、わざわざリスクをおってまでサクラを雇ってちまちまと男性を有料会員化する必要はまったくないのです。
サクラは費用がかかりすぎる
仮にサクラの雇用を検討したとしても、それにかかる費用を計算すれば実行にうつす企業はまずいないでしょう。
小規模で怪しげな無名のマッチングアプリならまだしも、数百万人規模のマッチングアプリであればサクラを1人雇ったところで効果はたかが知れています。
つまり大規模なサクラセンターを設置することになるのですが、そうなると人件費以外に設備費、オフィス賃料、光熱費、採用費などがかかります。
これらをすべて足すとかなりのコストに。
マッチングアプリの料金が1ヶ月あたりたった4,000円前後であることを考えると、サクラにかかるコストをペイできるとは思えません。
サクラの求人広告が見つからない
前述したとおり、知名度のあるマッチングアプリがサクラ戦術をとるなら大規模な雇用が必要です。
知人の紹介だけで集めきれる人数ではないので、発信力のある求人媒体に求人広告をだすはず。(しかも通年で採用しなければならないでしょう)
しかしながら、編集部が知る限りそのような求人広告は出ていません。
また、このSNS全盛期に大勢のサクラを抱えて秘密が守れるとも思えません。
この点だけ考えても、知名度のあるマッチングアプリにサクラがいるはずがないのです。
有料会員化を促すAIはあるかもしれない
サクラ疑惑が絶えない理由として、「無料会員のときや有料会員が終わる直前に女性からいいねが届きやすい」というものがあります。
これは編集部も実感していること。
本来、マッチングアプリにおいて女性からいいねが届くことは稀なのですが、なぜか無料会員期間や有料会員期間が終わる直前にはいいねが届きやすいのです。
この状況になる原因として考えられるのは二つ。
一つは事務局側が無料会員及び有料期間終了直前の会員を女性の端末に上位表示させている可能性。
もう一つは、架空の女性アカウントがたくさん存在し、そこからAIによっていいねを送っているという可能性。
技術的にはどちらもあり得ますが、編集部としては前者の方を疑っています。
なぜなら、いいねを送ってくる女性のルックスがそれほど良くないから。
いいねを送るのは男性を有料会員化するためですが、平均以下のルックスの女性からいいねが届いても有料会員化の動機付けにはなりません。
したがって、仮に架空アカウントを作ってAIでいいねを送るとしたら、もっとルックスの良い女性を揃えるはずなのです。
サクラ以外の怪しい会員に要注意
ご紹介したきた通り、知名度のあるマッチングアプリにサクラはいません。
一部の悪徳マッチングアプリはいまだにサクラを使っているようですが、ネット検索しても上位表示されないため、出くわすことはほとんどないでしょう。
しかしながら、どのマッチングアプリにも怪しい会員はいます。
出会い以外の目的でマッチングアプリに登録しているため、怪しい会員を見抜けないと金銭的に損失を被ることも。
そんな怪しい会員による主なトラブルは次の通りです。
- ●別の悪徳マッチングアプリに誘導される
- ●お金をだましとられる
- ●別のサービスに誘われる
別の悪徳マッチングアプリに誘導される
古典的ではありますが、いまだに多いのが別の悪徳マッチングアプリに誘導してくるというパターンです。
マッチングアプリでマッチング後に連絡先を交換すると、「ここがおすすめだよ」などといって別のマッチングアプリのURLが送られてきます。
一見すると普通のマッチングアプリですが、その実態はサクラばかりの悪徳アプリ。
本物の女性会員は皆無で、やり取りはすべてサクラ(スタッフ)が行っています。
また、悪徳マッチングアプリは料金体系がポイント制になっているところがほとんどです。
事例
悪徳マッチングアプリに誘導されるケースではマッチング後すぐに女性の方から「連絡先を交換したい」と言い出します。
連絡先の交換は十分に親しくなってからと考える女性がほとんどのなか、積極的に交換を求めてくる時点で疑わしいと言わざるを得ません。
上の画像は実際に編集部が見つけた怪しい会員。
ルックスは非常に良いのですが簡単にマッチングでき、3往復ほどやり取りをしたところで連絡先の交換を提案されました。
編集部がLINEのアカウントをQRコードで教えると、すぐにLINEにメッセージが。
「私のブログをみてくれませんか?」という文章にURLが添付されていました。
そのURLをタップしたところ、繋がった先はブログではなく出会い系サイトの個人プロフィール欄。
さきほどマッチングした女性がアダルトな写真を複数掲載しているようで、その写真をみるには課金しなければならないのです。
好みの女性のアダルトな写真となれば興味がわくのは当然のことですが、すでに連絡先の交換をしているわけですから、直接写真を送ってくれれば済む話。
それをあえて有料制のブログ(出会い系サイト)に誘導するのはあまりにも不自然です。
お金をだましとられる
一昔前までは前述のような別の悪徳マッチングアプリに誘導するパターンが多かったのですが、近年ではより多くの金額を狙った悪質な詐欺事件が多発しています。
そのなかのいくつかは逮捕案件となっており、ネットニュースで閲覧することが可能。
同様の被害にあわないためにも、どのような事件であったかは知っておくべきです。
事例1
引用元:女性自身
マッチングアプリ関連の詐欺事件として非常にインパクトがあったのが、元SKE48の山田樹奈被告とその仲間が起こしたものです。
この事件では、山田被告がマッチングアプリの会員となり男性とマッチングしています。
その後、FX取引に関する必勝法を伝授するという名目で男性にお金を振り込ませましたが、FX取引に「必勝法」などなく、実際には騙して入金させただけ。
50人以上が被害に遭い、被害総額は5,800万円とのことです。
逮捕当初は「騙すつもりはなかった」と詐欺容疑を否認していた山田被告ですが、公判に入った時点では容疑を認めており、実刑判決が濃厚だと言われています。
これと似た手口で、外国人またはハーフから投資話を持ちかけられることがあります。
「この取引所にアカウントを開設してお金を振り込めば絶対に儲かる仮想通貨が買える」などと言われて指定された海外にある銀行口座にお金を振り込むのですが・・・
残念ながらその取引所そのものが偽物。
ごく短期間で複数の男性から多額のお金を振り込ませたら、サイトと銀行口座を閉鎖して逃げるという手口です。
事例2
引用元:NEWSポスト7
前述の山田被告が起こした事件ほどのインパクトはないものの、被害総額でいえばこちらの事件の方が上です。
まず西村恵理奈容疑者(2021年10月時点)がマッチングアプリに登録します。
その後、すでに退職金を受け取っていそうな高齢者を狙ってマッチング。
「奨学金や銀行のカードローンの返済がある」といってお金を借りましたが、実際には返済には使っていませんでした。
同様の手口で40人以上から合計3億円をだまし取ったとされており、近年におきたマッチングアプリ関連の詐欺事件としては最大規模です。
こうした詐欺事件に共通しているのは、女性が男性の恋愛感情を利用して近づいてくるという点。
山田被告も西村容疑者も恋愛感情を巧みに利用しており、被害者としては見抜くのが難しかったのでしょう。
サクラではありませんから事務局に文句をいうわけにもいかず、また、逮捕されたからといってお金が戻ってくるわけでもありません。
したがって、自身でしっかり予防線をはり、詐欺に引っかからないようにするしかないのです。
別のサービスに誘われる
詐欺ではなく別のサービスに誘われるというケースも多々あります。
なかでも多いのが性的サービスやネットワークビジネス。
どちらもマッチングアプリの利用規約違反ですが、日本の法律には触れていないため、話に乗るかどうかは個人の判断次第です。
もっとも、マッチングアプリの利用目的は「恋人を作ること」だったはずですし、そのためにサクラや他の怪しい会員を排除してきたわけですから、ここで本来の目的から逸れるのはナンセンスといえるでしょう。
事例1
こちらは大手マッチングアプリの一つ、tinderの画面です。
tinderは利用規約が緩く、純粋な恋愛目的以外の人も大勢利用しているのが特徴。
友達作りやビジネスパートナーを求める人もいますが、恋愛目的以外でもっとも多いのは性的サービスいわゆる売春目的です。
「セフレ」「パパ」など、表向きの表現は様々ですが、共通しているのはプロフィールの一言コメント欄に連絡先が表記されていること。
あるいは、写真に直接インスタグラムやTwitterなどのアカウントを書き込んでいる人もいます。
ほとんどのマッチングアプリにおいてこうした行為は厳しく取り締まられているのですが、tinderに関しては野放し状態。
うっかり連絡してしまうと「一回○○円でイチャイチャできますか?」などと持ちかけられます。
実際にセックスできるので風俗店変わりにはなりますが、セフレを期待していた人にとっては見込み違いとなるでしょう。
事例2
ネットワークビジネスも怪しい会員の代表的な例です。
上の画像では露骨に「ビジネス」と書かれていますが、通常は連絡先の交換後に「将来のために一緒に稼ぎませんか?」と誘われます。
あるいは、「○○を飲むようになってから疲れにくくなった」など、商品の効果をしつこくアピールされることも。
その上で、「友達と飲み会をするのでそこでお会いできませんか?」と誘われ、行ってみると飲み会とは名ばかりの商品説明会だったりするのです。
そこまでの過程においてやり取りは頻繫にできますが、恋愛に繋がるような話題にならないところが特徴的。
事あるごとに「やっぱりお金を稼ぐことは大事ですよね」などと、ビジネス関連の話にもっていこうとしてくるので、落ち着いて考えれば「これはおかしい」と気付くことでしょう。
マッチングアプリで被害にあわないための見分け方
ここまでご紹介してきたように、世の中にはサクラを使っている悪徳マッチングアプリがあります。
また、有名マッチングアプリであっても、会員のなかには怪しい人も。
そこでこれらの被害にあわないための見分け方をご紹介します。
サクラのいないマッチングアプリの見分け方
長年様々なマッチングアプリを研究し続けている編集部。
その研究結果からいえるサクラがいるマッチングアプリといないマッチングアプリの見分け方は、AppleとGoogleから公式アプリが配信されているかどうかです。
まともなマッチングアプリであれば、運営開始時にWEB版とアプリ版を用意し、アプリ版に関してはAppleとGoogleの審査を受けています。
マッチングアプリや出会い系サイトに関する審査はとても厳しく、サクラを使うような会社ではほとんど合格しません。
また、会員登録がFacebookと提携しているかどうかも一つの判断基準となります。
Facebookの審査はまともなマッチングアプリであっても、「規模が小さい」などの理由で提携してもらえないほど。
AppleやGoogleと同じくFacebookも怪しい会社とはお付き合いしないのです。
怪しい会員と普通の会員の見分け方
続いて怪しい会員と普通の会員の見分け方をご紹介します。
前述した事例から分かる通り、怪しい会員はマッチング後すぐに連絡先の交換をしたがります。
普通の女性会員はマッチングアプリでの出会いに警戒心を持っており、簡単には連絡先を教えないもの。
簡単に連絡先を教えてくれるのは翻訳アプリを使ってやり取りする必要がある外国人会員だけです。
したがって、明らかに日本人で日本語の使用に何の問題もないのに連絡先を交換したがる会員がいたら、その時点で疑うべきです。
さらに、連絡先交換後に何らかのURLが送られてきたら確定といえます。
また、怪しい会員には異常にルックスが良いという共通点も。
前述の山田被告や西村容疑者のように、怪しい会員のルックスは誰が見ても可愛いレベルです。
本来、このレベルのいわゆる人気女性とはなかなかマッチングできませんし、マッチングできたとしてもメッセージの返信が遅かったりします。
そんななか、簡単にマッチングできてやり取りも頻繫にできるとしたら、それは出会いとは別の目的があると考えるべき。
可愛い女性とマッチングできたからといって浮かれていては危険なのです。
まとめ
この記事では、マッチングアプリのサクラと怪しい会員についてご紹介しました。
サクラがいるのはマイナーな悪徳マッチングアプリだけ。
AppleやGoogleから公式アプリを配信している有名マッチングアプリにサクラはいません。
ただし、怪しい会員はどのマッチングアプリにもいます。
こうした怪しい会員の手口はすぐに連絡先の交換をして出会いとは別の話を始めること。
その話にのってしまうと多額の被害を被ることになります。
恋人探しに非常に便利なマッチングアプリですが、しっかり相手を選ばないとトラブルに見舞われることがあるということは覚えておいてください。